ギター・ベース製作専門の学校ESPギタークラフト・アカデミー

安いギターと高いギターの違い?

ギターは値段によって品質が異なります。値段の高いギターと安いギターを比較すると、見た目の美しさだけでなく細かな作り込みの精度の高さや音質の面でも違いが出ることも珍しくありません。しかし、「高いギターと安いギターの音がなぜ違うのか」という点は、プレイヤーの好みもあり明確に説明できる人は少ないと思います。

そこで本記事では、高いギターと安いギターにおける違いについて解説します。ギターに興味がある人は、高いギターと安いギターにどのような違いがあるのかを、この機会に確認してみましょう。

高いギターと安いギターの違いとは?

ビンテージギターに関しては現在使用することが難しい希少な木材が使われていたり、木材の経年変化による「見た目」や「鳴り」の違いを楽しむプレイヤーもいますので音の良し悪しではなく人気や希少性と言うだけでも値段が高騰します。
次に新品のギターではどうでしょう!高いギターと安いギターでは、音の違いが明確になるケースがあります。具体的にどのような理由で音に違いが出るのかを知ることは、今後のギター選びに活かせる知識になります。

ギターの音色を決める要素

ギターの音は、使用される木材や部品によって変わります。木材では硬質と軟質では音の響き方が変わります。それが同じ種類の木材でも木目がすべて違いますし、また木目の美しさ(見た目)でも値段に違いが出る要因になります。さらに重さでも変わってきます。他に例えれば、料理でも、シェフの腕前や食材の質が料理の味を左右するでしょう。そのためシェフの技術力を高めることが、美味しい料理を作る方法の1つとなりますし、日本食で言えば盛り付けによる見た目も大切になります。ギターも同様で、前述で説明した通り、使用する素材・構造によって音が異なります。だからこそ素材を生かすためにも製作する職人の経験や技術が必要になるため、専門的な技術を学び、製作に関する知識を持つ人材が楽器業界では常に求められています。

高い理由

一般的には値段が高いギターほど音が良く、弾きやすい傾向にあると言われることがありますが本当でしょうか?
これは先の解説通り、希少な木材を使って製作されていることが関係しています。高価な木材や部品を調達する際には、相応のコストがかかります。そして細部にこだわり時間をかけて丁寧に製作します。その結果、販売価格が高額になるのです。
一方で、高価なものを使っているからといって、必ずしも良いギターになるとは限りません。ギターを作る際には、製作者の技術力も大きく影響します。
仮に最高級な食材がそろっていても、シェフの腕前がイマイチであれば、最高の料理は完成しません。それと同じように、ギターも優秀な技術者が製作を担当しなければ、どれだけ高価な木材や部品を使っても、それなりのものにしかならないのです。

安価なギターにもクオリティの高いものが増えている

昨今はギターの製作技術の向上によって、安いギターでも高いクオリティを発揮できるものが増えています。そのため「安いギター=品質が低い」とは、一概に言えないのが現状です。

一方で、大量生産される安いギターは、人件費を考えなくてはなりませんので短時間で量産できることが重要になってきます。そのため原材料を抑えるだけでなく、作りやすいデザインも重要になってきます。また人件費が抑えられる海外での製造になるため、ギターをよく知らない一般の方が作ることも多く、仕上がりが荒くなっていることもあります。そのため音にノイズが乗ったり、弾きにくさを感じたりすることもあります。他にも完成したギターが海外から日本に送られると季節の移り変わりで木材が反ったりするなどの変化があり、結果的に専門店でのメンテナンス費用が重なり高額になってしまうケースがあります。

アコースティックギターの音の違い

アコースティックギターは、素材の違いが音に顕著に表れます。ボディに使用される木材の種類や質、そしてその構造の違いによって、音の深みや響きが大きく変わります。そのため高品質の木材や使用され、高い加工技術を施されているギターほど、良質な音楽を奏でられる可能性が高いでしょう。

エレキギターの音の違い

エレキギターも木材や部品によって音の違いが出ますが、アンプで音を増幅するため、その違いはより顕著に感じられます。さらに、使用するアンプによっても音質が大きく変化します。アンプの設定や品質が、ギターの持つポテンシャルを最大限に引き出す重要な要素となっているのです。エレキギターを製作する際には、アンプを通して音を出すことを前提にした作業が求められます。


高品質なギターを作れるクラフトマンとは?

日本のギター製作技術は、世界でもトップクラスと言われ、その品質のギターを求めて海外からも注文が多く来ています。日本のギタークラフトマンは「ESPギタークラフト・アカデミー」のような実績のある学校に通い、知識と技術を基礎から学んだ者がメーカーの技術者になっていることは海外と違うところです。

ライブ現場でこんなことがありました

あるバンドのメンバーの話ですが、まだデビューしたばかりで高級な機材も揃えられな買った頃に購入したベースがあまりにも良くなく音響担当のスタッフに怒られ、使用できなかった苦い経験がありました。安物だったかもしれませんが本人にとっては大切なベースだったのです。こもようなアーティストの思い出話からESPは音響さんに怒られないギターを作るということを基礎にやってきました。

ESPと音響の歴史

ESPが誕生した1975年当時にいくつか掲げていたことの一つに「音響さんに怒られないギターを作ること」でした。当時1970年代は音響担当者が厳しく、ミュージシャンに満足してもらえるような高品質なギターを提供することが良いギターとしていました。ESPのギターは、その時代から音響担当者に評価され、チューニングの狂いが少なく、ノイズが無い、音作りがしやすいギターとしてミュージシャンの間でも評判が広がりました。

まとめ

高いギターと安いギターでは、厳選された木材を使い、丁寧な作り込みに時間をかけているかで音にも影響が出てきます。一般的には新品で値段が高いギターはノイズ対策も行っています。一方で、安いギターでも製作技術と道具の発展などによって、品質が高いものが増えていますので実際に専門店で直接触ってみることをお勧めします。

< 前の記事 | コラム一覧 | 次の記事 >